一般社団法人日本アンカー協会 上部メニュー
一般社団法人日本アンカー協会 JAPAN ANCHOR ASSOCIATION
お知らせ

平成22年8月20日

グラウンドアンカーに関する質問と回答について

日本アンカー協会には、協会刊行物に関する質問が数多く寄せられています。最近、複数の方から寄せられた質問の中から、「グラウンドアンカーの計画調査・設計・施工に関する質問」についての回答を掲載します。回答は協会技術委員会の責任で作成しています。

なお、多くの質問に対する回答をホームページにおいて公表したいと考えております。



‹‹計画調査››


【質 問】くさび式アンカーは、地震時に定着部が外れる恐れがあり、地震地帯には使用しない方が良いのか?

【回 答】くさび定着方式は、グラウンドアンカーだけではなく、橋梁等においても広く採用されていますが、地震時にくさび定着方式が問題となった事例は確認していません。

2007年に発生した能登半島地震において、くさびが外れた事例は初期緊張力の導入方法等、施工上の問題であり、くさび固有の問題でないことが確認されています。

これより、地震地帯においても適切な施工が実施されていれば、くさび定着方式を採用しても全く問題ありません。



【質 問】摩擦圧縮型アンカーの方が、摩擦引張型アンカーよりアンカー体長が同じであれば大きな引抜き耐力が得られるのか?

【回 答】摩擦圧縮型アンカーはアンカー体先端部から、摩擦引張型アンカーでは自由長との境界部から応力が発生します。一般に摩擦圧縮型アンカーは応力が集中しやすく、岩盤等の硬質な地盤に適しているといわれています。一方、摩擦引張型アンカーは摩擦圧縮型アンカーに比べると、アンカー体全長に応力が伝達するため、岩盤から軟質な地盤まで広い範囲で適用できるとされています。どちらの工法も一長一短があり、どちらが優れているというのでなく、特長に適した地盤で採用することが重要です。

これより、摩擦圧縮型アンカーの方が、摩擦引張型アンカーより大きな引抜き耐力が得られるという事は一概に言えません。

Copyright(c)2000- Japan Anchor Association. All rights reserved.